ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

擬人観

朝っぱらからケンカをした

「なんど言ってもわからないやつだな」 それはしなくていいと言っているのに、しつこくそれをしやがる。僕のいうことを聞いてればそれでいいんだよ。余計なことはしなくていい。与えられた仕事だけをしていればいい。さっさと終わらせてくれ。 喧嘩の相手は…

消しゴム男

「僕は悪くありません。全然悪くありません」と念仏のように唱える消しゴムのような男。黙って消費されるだけ。意思なんてない。他人に頭をこすられ自らをすり減らすことになんの疑問も抱かない。それが僕に与えられた役割ですから。僕は消しゴムですから。…

見知らぬ誰かに突然かかと落としをくらわされたら、僕はいったいどうするだろうか?

見知らぬ誰かに突然かかと落としをくらわされたら、僕はいったいどうするだろうか? とりあえず眉間にシワがよる。できるだけそれから遠ざかる。その正体はなにかを見極める。得たいの知れないものであれば関わらないようにする。次の行動が予測できないもの…

自分のいる場所

朝のウォーキングコースには防波堤がある。左側は壁になっていて、僕が邪魔するまでは鳥たちがそこでたたずんでいる。右側はフラットになっているのでふらふら歩いていると海に落ちる。帰り道は左側がフラットになるので、やはりふらふらしていると海に落ち…

諸悪の根源、立ち塞がる壁

台風が近くにいると海が荒れる。近くといってもはるか先。何百キロも先だけど。海が荒れるのは風のせい。海自身は今日も穏やかに過ごしたいと思っているはずだ。 「そうなんですよ、アズさん。わたしはね、できるだけ波風たてずに今日も過ごしたいと思ってい…

僕の中に流れているそれをやつらは知らない

それはもう音を立てて戯れていた。バシャバシャと水面に飛沫をあげながら泳ぐ小魚の群れ。僕が地上から眺めていることなど彼らは気にもしていないのだろう。たくさんの鳥たちも飛び回っているが、その小魚の群れには無関心。 「あれを捕まえるのは困難だ」 …

引き際の大切さ

「そろそろ引退させてもらえんかね。」 ある人はそういった。 「もう十分にあなたの愛は感じたし、皆は幸せになれたのだから、それもいいと思いますよ」 だけども、それを許さない人もいる。親でもないスネをとことんまでかじってやろうとする者もいる。引退…

まもなく此の世を去るセミの話

八月に入って間もないというのにすでに地面でひっくり返って息絶えようとしているものがいる。皆が示し合わせたように腹を空に向けている。セミは実は夏の暑さが嫌いなのだという。 「最近の夏ってのは尋常な暑さじゃありませんよ。しかもこの木の根元を見て…

終わりよければ

お金はなんでも手に入れることができる魔法のアイテム。その魔法を手に入れるためにある者は魔術師になり、ある者は魔女になる。 魔法のアイテムを手に入れるためには手段を選ばない。自分の指を一本切断する代わりに魔法を手に入れる者もいる。人を欺くもの…

小さきものの世界の物語

うちの裏にキノコが生えている。そのキノコを見るたびに小さな体になってそのキノコの家に住んでみたいと思う。キノコの傘は雨の凌ぐのにちょうどよさそうだし、真夏の直射日光もふせいでくれそう。夜はその傘の上に登り、そこをベッドにして寝る。傘の裏っ…

ウミネコたちの計算

朝ウォーキング。夏に向けてもう少し回数を増やそうと思っている。夏はちゃんと汗かかないとね。逆に体調悪くなるよね。昼間の炎天下にウォーキングしたら、それはそれで体調悪くなるよね。ぶっ倒れると思う。僕は日の出より少し前に家を出てウォーキング中…

蚊取り線香とツワブキと

部屋の中なのにやけに蚊が多い。夏が終わって行き場を失いかけている蚊が最後の力を振り絞ってその存在感を主張しているのだろうか?1匹みつけてパチンと殺すと、新たに3匹の蚊が飛んでいるのを発見する。なんなんだよ、殺しても殺してもキリがない。 蚊は…