ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

小雨の日に折りたたみ傘を求めてさまよう

 

傘がない

傘が破れた。だから、それを買おうと思って東急ハンズをブラブラした。今持っている傘は、1年前くらいに東急ハンズで買った6,300円の折りたたみ傘。幅広の傘が欲しかった。売り場の中で一番幅広だったのが70cmだったのでそれを買った。


いい値段するんだし大事にしなきゃと思っていたその2週間後、強風により骨の一本があっけなく折れた。6,300円もするくせになんてひ弱なヤツなんだ。東急ハンズでぬくぬくとしているからこんなことになるんだ。でも、まあ、折れたのは一本だけであるし、格好は悪いが使えなくもない。

 

そうして使い続けて1年が経過したつい先ほど、二本目の骨が折れた。骨が二本も折れてしまった折りたたみ傘はそう簡単には開かない。うまく開かないし、開いたとしても以前にも増して恰好が悪い。さいわいにも雨は小ぶりだ。目の前に東急ハンズが見える。僕は引き寄せられるように東急ハンズに入った。

 

傘売り場は何階だろう。適当にウロウロしてみる。東急ハンズはいつ来ても面白そうなモノがたくさんあるが、欲しいモノはなにひとつない。見ているだけでお腹いっぱいになる。

 

寄り道のすえ、ようやく傘売り場に辿りついた。「70cmの折りたたみ傘はどこだ・・・。」とブツブツつぶやきながら、目的の傘を探したいところだが、不審人物に思われるに違いないのでやめた。目的のそれは段の一番下、しゃがまないといけない場所にあった。

 

「えーっと、どれがいいかなぁ。」

 

そう思いながら、70cmの折りたたみ傘を探す。しかし、今、自分が持っているそれと全く同じタイプのものしか置いていない。70cmのそれはあまりメジャーではないのだろうか。ここで僕は少し悩む。同じものを購入すべきかどうか。わずか2週間で骨が折れた傘を再び6,300円も出して購入すべきかどうか。いや、買うべきではない。妥協せずに他の店を探すことにする。折り畳み傘一本ごときで店を探しまわらないといけないだなんて全く骨の折れる話だ。

 

なぜ僕が折りたたみ傘にこだわるのか。長い傘は場所をとるからである。下駄箱に引っ掛けておけば、いやがおういにも毎日目にとまる。玄関外に置こうとすれば傘たてが必要になる。洋服と一緒にクローゼットにしまう方法もあるが、なんだかいただけない。

 

折りたたみ傘は実はもう一本持っている。旅行用の超軽量のそれだ。重さは確か100gもなかったはず。その代わり50cm程度しかなく濡れやすい。旅行や出張にはできるだけ身軽に行きたいと思い、それを持っている。

 

70cmのそれは普段使い用である。70cmもあるから濡れにくい代わりにそれなりの重さがある。強度的にも弱い。収納の件は妥協して強風にも耐えうる長傘を買うべきだろうか。そして、そいつを大事にすべきだろうか。美人を選ぶか、家庭的な子を選ぶか。どちらも兼ね備えた都合のいいものはないものだろうか。

 

東急ハンズを出ると、さいわいにも雨はやんでいた。だから僕は傘のことは一旦忘れ、また別の機会に悩むことにした。