ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

アパートを舞台にした物語

女の庭

 

てふてふ荘へようこそ

「てふてふ荘へようこそ」は、アパートを舞台にした幽霊との同居物語。幽霊を成仏させるためにはどうするか?という話。こういう風に書くと「こわい話?」なんて思うかもしれないけど、決してそうではない。文章自体が軽い感じだから、こわさのかけらもない。自分自身との戦いによって幽霊は成仏する。面白いんだけど、あと一歩、自分の気持ちが入っていかなかった。読んでいて自分自身にもどかしかった。

 

僕はアパートを舞台にした物語が好きだ。読んでいるうちにそこの住人のひとりになっているような気がするのだ。その人たちの生活を垣間見て、そのアパートの一室に自分も暮らす。

 

これらはいずれもアパートを舞台にした小説だ。スープ・オペラは少し違うかもしれないけど。僕は小奇麗でオシャレな部屋はあまり好きではない。レトロな感じ、少し古めかしいんだけど、イヤな感じのしない部屋が好きだ。古い建物であっても、きちんと掃除が行き届いていれば、イヤな感じはしない。新築のツルンとした無味無臭のオシャレな部屋に僕は魅力を感じないのだ。きっと身の丈にあってないのだろうと思う。お金はないけど、少しのシアワセならありまっせ。って感じが好きなんだと思う。

 

女の庭

これはアパートとは関係のない話。ついでなので感想を書くね。退屈な主婦の妄想物語。僕が書きそうな内容であったが、僕には実につまらない物語だった。井戸端会議で人の噂を楽しむ主婦。あることないこといって自分の立場を守ろうとする。隣に引っ越してきた異国のナオミは、恋人とうまくいっていないに違いない。アルコール依存症に違いない。他人の生活を勝手に妄想し、他人を崖の上から突き落とす。自分は優位になった気になる。現実はなにひとつ変わっていないのだけど、そうやって自分のつまらない毎日を誤魔化しながら生きていく。

 

この本には「嫁入り前」という物語も収録されている。

 

嫁入り前の娘なら、教室に行きなさいといやに真剣に言う。私はなんの教室かわからなかったので、それは編み物教室ってこと?と尋ねると、はしたない!と母親は怒鳴った。

 

わずか数ページ読んだだけで、僕は読むのをやめた。意味がわからないし、なんだか品がない。「女の庭」もそうだったけど、うーん、なんかヤな感じだなぁ。先日観た映画「恋人たち」に出てくるヒステリックな弁当屋の主婦みたい。思わず目をそらしたくなる。