ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

「指名される技術」の感想

指名される技術

指名される技術 堀江貴文 斉藤由多加

 

斉藤由多加さんはゲームクリエーターでシーマンを作った人です。本書はこの方と堀江さんの共著。ホステスという仕事を通じて仕事術を学ぶという感じの内容です。

 

僕は夜の仕事にすごく興味があります。自分とは真反対にいる人たちに興味があるのです。いっけん派手でチャラそうですが、実は縦社会で体育会系のノリで厳しい世界。テレビのドキュメンタリーを見る限りではそんなイメージです。無断欠勤をするとペナルティー200%とかあるそうです。要するに休んだ日は無給なのはもちろん、次の日もタダ働きなんだそうです。厳しいですね。

 

第一章 クラブママが使う嫌われない技術

まず書かれているのは自分が主役にならないことの大切です。主役はあくまでもお客であり、ホステスはその主役に気持ちよく演じてもらうのが役割。僕が仕事としているシステム構築もそうです。主役は利用者、システム自体は単なる縁の下の力持ちです。それを作ってるだけの僕は、でしゃばってはいけない。押し付けになってはいけない。人は押し付けられていると感じると反発したくなります。いかにこちらのシナリオ通りに動いてもらうか。それなりのテクニックが必要になるんだと思います。そして、そのテクニックは相手によって違う。そこが難しいんですね。

 

主役より目立とうとしたら、出演依頼は二度とこない。だから脇役の人たちは「空気を読む技術」がすごい。

 

第二章 人を味方にする方法

共犯意識のテクニックが紹介されています。共犯というと何か悪いことをしでかすようですが、決してそうではありません。要するにふたりだけの秘密を作って恩を着せてしまおうということでしょうか。「黙っといてあげるから」「うまくやってあげるから」ということを暗に言わずに駆け引きの材料にするということです。これも通じる相手もいれば通じない相手もいます。鈍感な人は相手にしなければいいでしょう。

 

指名される技術

 

第三章 プロの定義

ホステスからすれば、たまにきてパッと使うお客さんより毎日確実にきてくれるお客さんのほうがいいのだそうです。安定感ですよね。ぶれない。自分を持つ。依存しない。成功するパターンを見つけたら、それを地道に繰り返す。一発逆転を狙わない。

 

好き嫌いという感情が分析を邪魔する。仕事は相手のためにしてあげる。仕事あるいは仕事相手との距離のとり方を学ぶ。第三章はそんなことが書かれています。

 

第四章 客が本当に求めているものは何か?

高級クラブのビジネスの前提は擬似恋愛なんだそうです。レンタル彼女っていうのも最近はありますね。シビアな世界です。時間がきたら、即お会計。「ご利用ありがとうございました。」でそこからは他人。クラブに関しては、そんなむなしさはないような気がしますね。継続を求めるのがホステス、割り切りなのがレンタル彼女、でしょうか?

 

第五章 客との距離感

距離感って大切ですね。深入りしすぎて余計なことをすると、とうっとおしがられる。かといって、言われたことだけをやっていたのではダメだし、そんな薄い仕事はしたくない。必要なのは結果的に相手も自分も幸せになること。幸せとはビジネスで言えば儲けることです。お互いにメリットがないといい関係にはなり得ません。

 

第六章 ウソとの遭遇と「心の鎧」

人はどういうわけかウソをつく動物です。ホステスさんに言わせれば、そんなことは日常茶飯事だそうです。(中略)その理由は、たった三つしかないといいます。かっこつけたいから。もてたいから。隠しておきたいことがあるから。

  

ホステスさんを前にすればそうなりますね。そもそもが擬似恋愛の場ですから。せめて、店にいる間くらいは自分のことをかっこよくてステータスの高い男だと思いたいんですね。そして、その場だけでも、もてたい。あわよくば、その後も・・・。

 

ホステスさんはそんなウソはとっくにわかっている。わかっているけど、それをウソだと指摘したところで、誰も得をしない。本当のことがわかったところで意味がない。

 

この章のもうひとつの話が「心の鎧」についてです。ビジネスにおける鎧。それは制服です。制服をきたホテルマンは、客からの理不尽なクレームもその制服を着ていることで冷静に対応できるといいます。プロなのに客のクレームに反論するなんてことはあり得ません。客は制服を着ていないからクレーマーになることもあります。制服で自らを正しているんでしょうね。

 

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第七章 すげ替えのマジック

遅刻・ドタキャンは・・・時間どろぼうを意味する

 

ドタキャンは僕からすればあり得ないです。人の時間をなんだと思っているんだって感じです。まさに時間泥棒ですね。

 

遅刻するなら計画的に

 

僕の友達のひとりは、まさにこのタイプ。遅れそうなら前もって連絡をくれます。だから、待ちぼうけなんてことはなく、その間を計画的に過ごせるんです。遅れたら最初の一杯は必ずおごってくれるので「おごってくれるんなら、もっと遅刻してもよかったのにー」なんて思えるくらいです。テクニックですね。

 

ホンモノは「忙しいフリをしない」

 

僕は誰かに仕事を頼まれたとき、忙しいということを言い訳にしないようにしています。忙しいのは自分の勝手で、相手には関係ないことです。仕事が立て込んでいるときは、優先順位をつけます。早い者勝ちで仕事をしないように心がけています。その代わり、順番を逆にした場合にはその理由をきちんと説明します。たいていの人はわかってくれますし、「全然急いでないんで、開いてるときでいいですよ」なんて気を使ってもらったりもします。

 

「他の仕事で忙しいから」と話も聞かずに無下に断る人もいますね。その人自身の要領の悪さで待たされるのかなんてうんざりします。でも、そんな人は年中「忙しい、忙しい」と言っています。なにがそんなに忙しいのやら。


本書の最後に業界用語の基礎知識なんてものものあります。「ヘルプホステスとは」「アフターとは」という用語解説です。僕には必要ありませんでした。