ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

片栗粉でうまみを閉じ込める

鶏肉

最近、片栗粉にはまっている。片栗粉の偉大さに気付かなかっただなんて人生の六割くらいは損していたような気さえしている。今までの僕の料理人生において片栗粉を使うことはほとんどなかった。使うにしても、あんかけのようにトロミをつけるのに使うくらいだった。あんかけ料理なんて、年に数回しか作らないもんだから、使い切ることなく賞味期限を迎え廃棄していた。

 

今の片栗粉の使い方は、ズバリ塗す。

 

まぶ・す【▽塗す】
[動サ五(四)]粉などを全体に付着させる。一面に塗りつける。まぶる。「きな粉を餅に―・す」

 

塗すなんて言葉は人生ではじめて使った言葉かもしれない。僕の日常でなにかを塗すことなんてなかったから。きな粉餅が食べたければ、「きな粉餅食べたい。」ってかあちゃんに言えばよかったから。「きな粉を餅に塗したものが食べたい。」なんて言わなかったから。

 

僕は片栗粉をなに塗しているのかというと、ズバリささみ肉である。ささみはタンパク質の多い食品だから、意識して食べるようにしている。今までは塩こうじに漬けたり、オリーブオイルをたっぷりかけたりして、トースターで焼いていた。なるべく手間をかけたくなかったし、まな板を汚したくなかった。僕は肉や魚をまな板の上に直接のせることに非常に抵抗がある。洗っても菌が残っているような気がするし、それが繁殖するイメージが頭の中で繁殖するのだ。

 

最初は、ささみを丸ごと片栗粉で塗してみたのだが、なんだかモッサリする。だから、僕は意を決して、ささみをまな板の上に乗せ、包丁でぶつ切りにしてみた。そしてビニル袋に少量の片栗粉を入れ、それにぶつ切りにしたささみを入れ、ビニル袋の中でわっさわっさを塗してみた。

 

ここまでしておいて今さらではあるが、僕はこの時点でなにを作るか決めていなかった。

 

どうしたらいいだろう?

 

ここでふとバルサミコ酢の存在に気がついた。僕はこのバルサミコ酢も全く活用できていない。たまにドレッシング代わりに使うのだが、ミツカンのカンタン酢レモンのほうがドレッシングには適しているので、バルサミコ酢はなかなか減ることがなかった。片栗粉で塗したささみとバルサミコ酢。冷蔵庫の中にはキャベツにカボチャ。そうだ、酢豚っぽい感じにしてみよう。

 

僕はいつもこうやって食材の組み合わせからイメージし調理方法を決めていく。だから、「得意料理ってなに?」と聞かれても答えられない。とりあえず、バルサミコ酢に砂糖を加え、塩も少々加えてみる。調理酒も入れてみるか。先にささみとカボチャとキャベツをオリーブオイルで炒める。そこに合わせた調味料をジュワーっとかける。あとはこれが煮詰まるまで弱火で放置。

 

できあがりは写真の通り。料理名はささみとカボチャとキャベツのバルサミコ酢炒め。見たまんまである。

 

(2016/2/14追記)

よく考えてみたら、片栗粉って塗す以外に使い道ってなにかあるの?