ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

彼がなく理由

泣く

一晩中、子犬が鳴いている。先日見かけたアイツだろうか。今朝も鳴いていたから一日中鳴いているのかもしれない。なにが悲しくしてないているのだろうか。鳴けばお腹も空くだろうし、鳴いたところでなにがどう変わるものでもないのに。僕はキミのことをうるさく邪魔な存在だと思う。だけども、黙っていればかわいくて愛らしい存在だと思う。

 

外は雨が降っている。雨にぬれて寒いのだろうか?春の雨はまだ冷たいから震えているのかもしれない。それとも母親を呼んでいるのだろうか?僕はここだよと。

 

唯一の出入り口に鍵をかけられ、その隙間をガムテープでふさがれ、取り残されたこどもたちはなにを思いながら死んでいったのだろうか。母親を恨みながら死んでいったのだろうか。そんな状況に置かれてもなお、母親のことを思い、きっと迎えにきてくれると思いながら死んでいったのだろうか。

 

人間というのはとても弱い生き物だと思う。一晩中鳴いている彼は、なんだかんだ生き延びるすべを持っている。どうやったら生きることができるかなんて考えながら生きているわけではないのだろう。考えなくても本能で生きている。僕みたいに自分の考えていることをブログにして、それで自分を振り返ったりなんてことも必要ない。ただただ生きる。

 

僕は鳥や犬を見るたびに「自分はなんてたくさんの余計なモノを持っているのだろう。」と思う。彼らはなにひとつモノを持っていない。服さえも必要ない。病気になったって薬も飲まないし、トーニングの必要もない。生きていること自体がトレーニングなのだと思う。僕はやはり甘い生活を送っているなぁ。

 

彼はとても悲しそうに鳴く。悲しそうになんて鳴いたらますます悲しくなりやしないかい?自分がみじめに思えてきて、この世でいちばん寂しい存在だなんて思い込んでしまうんじゃないかい?もっと元気に鳴けよ。そうしたら元気になれるからさ。そんな僕のアドバイスなんて鼻で笑っているに違いない。