ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

Airbnb 旅立ちのうた 帰路編

Airbnb

Airbnbという個人の部屋を借りるサービスを利用して早九日。いよいよ最終日となった。最終日には部屋の掃除をした後、すっきりとしたこの部屋で今回の出来事をまとめようと最初から決めていた。旅立ちまであと三時間。いつものようにホテルを利用しての旅であれば、このような気持ちにはならなかったと思う。Airbnbでの旅は僕にとってははじめての経験であったので、なにもかもが貴重であった。

 

はじめてというのは不安とワクワク感が入り混じる。不安とは「部屋のオーナーとトラブったりしないか」「部屋の鍵は本当に用意されているのか」「実は劣悪な環境じゃないのか」といったもの。いずれも僕が勝手に不安に思っているだけのことである。部屋の掃除がされてなく初日の部屋到着後に部屋掃除からはじまったのはオーナー側のミスであったらしいが、僕は掃除するのは好きだし、結果、清掃代を返金してもらったので僕にとってはラッキーなことだった。部屋自体に問題はなかったのだが、緊急車両が頻繁に通る道路沿いにマンションは位置していたので安眠はできなかった。

 

一泊五千円弱という安さもあって九日間宿泊したのだが、その全ての日に予定を入れているわけでもなく「さて今日はなにをしようか?」なんていう日もあった。旅立つ前は「近くの公園を散歩してみよう」とか「ぶらっと一人で飲みに行こう」などと考えたのだが、結局どれも実行しなかった。僕は実は以前にこの近くに住んでいたことがあるから、改めて観光をしようなどとも思わなかった。ごく普通にここで生活をしていた。意気揚々と近所のスーパーに出掛け食材を買い自炊したのは初日だけ。九日間という短い期間で食材を余らせることなく使い切ることは難しいと気がついたから結局、外食が多かった。

 

ここで暮らしている間、自宅のことを考えたりもした。今みたいに少ない荷物でシンプルに効率よく暮らすことの心地よさを改めて実感したので、もう少し自宅のモノを減らせそうだと思った。自宅の環境の心地よさも実感した。ここで目にする鳥といえばゴミを漁っているカラスの姿だけ。庭の手入れをしたいなとも思った。たった九日間、いつもの場所を離れただけで、日常の心地よさに感謝できる。旅立ちのワクワク感と日常への感謝。いつもの生活に飽きたら、また旅立つ。そうやって新陳代謝を促す。日常に溺れてしまうと気持ちがどんよりしてしまうからダメなんだよね。

 

荷物をまとめて、部屋のカードキーをポストに戻したらこの生活も終わり。心配していた雨もほとんど降らなかったし、なにより楽しかったし。この部屋に明日はどんな人が泊まるのだろう。うるさくてねむれやしないよ、残念だけど。