ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

リアルポケモンGO

いたち

こんなにもあなたの姿をはっきりと見たことはなかった。イタチである。遠い昔に一度だけ出会いかけたことがある。「あれ、今のイタチじゃない?」と母が言うので振り返ったのだが、すでに姿は見えなかった。それ以来、何十年ぶりだろうか、二人は出会ってしまったのである。

 

のんびりとソファに座り本を読んでいると、窓の外になにやら気配を感じた。「今、なんかいたぞ」と思い視線をやるとイタチが庭を走り回ってるのである。ピョンピョンと飛ぶように走り回るそいつは実に楽しそう。草の中を出たり入ったり。

 

「写真取れないかな」

 

ずっとカメラを向けてるのだが、なかなかうまく撮れない。窓を開ければ、きっと僕の気配を感じて逃げてしまうだろう。あれ?どこに行ったのだろう?とやつの姿を探すと、すぐそこにいるではないか。灯台下暗し。

 

いたち

 

「イタチゲットだぜ!」

 

リアルポケモンGOやん。こうやってみるとかわいい顔してるけど、凶暴なんだってね。Wikipediaによると「ネコ目(食肉目) イヌ亜目 クマ下目 イタチ科 イタチ属に含まれる哺乳類の総称」らしい。イヌなんだかネコなんだかクマなんだかよくわかんないよね。まあ、結局はイタチってことだよね。

 

イタチが出るってどんだけ田舎なんだって思ったけど、田舎だから出るってものでもなくて日本中どこにでもいるみたい。ネズミなんかだと渋谷駅あたりの方が多いしね。僕のうちではネズミは見たことがない。

 

彼らはかわいそうなことにイタチ駆除業者がいるくらいに嫌われ者みたい。ニワトリやウサギにも襲い掛かるっていうんだからそりゃ嫌われるよね。昔は妖怪扱いされてたようだ。かわいそうにね、妖怪だなんて。なんて思っていたら目の前でなにやら食べているそれをよく見るとトカゲだった。リアル過ぎるわ。妖怪だわ。

 

いたち

 

僕の姿に気がつき、少し後ずさりする彼。じっとこっちの様子を見ている。お前が勝手に僕のうちに侵入してきたんじゃないか。僕を不審者を見るような目つきで見るんじゃない。

 

いたち

 

念が通じて去っていく彼。どこを住処にしているんだろうか。まさか僕のうちの庭のどこかじゃないだろうね?最近、野良犬が来なくなったと思ったら今度はイタチ。そんなに僕のうちは心地がいいかい?いてもいいけど悪さをしないようにね。悪さしたら駆除業者を呼ぶからね。