ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

早すぎる秋の訪れ

柿

秋の話なんてまた早いよという声が聞こえてきそうだ。だけども、秋は確実に歩み寄ってきている。いや、歩み寄っているのは僕たちのほうか。

 

成る柿

「夏の次は秋なんだなぁ」

 

そんな当たり前のことを感じたのは青い柿を見たときのこと。すでに柿は実をつけて自分たちの出番を今か今かと待っている。はやくスイカに代わってスーパーの果物売りを独占したいと。

 

「お母さん、暑いよ。暑くて木から落ちちゃいそうだよ」

 

「我慢しなさい。この夏の暑さのおかげで私たちは柿として成長できるんだから。青いままでいいの?きれいな柿色に染まりたくはないの?」

 

「うん、わかった。我慢するよ。立派な柿に僕はなる!」

 

海賊王みたいで頼もしい柿の子たち。青いままだと夢を果たせないままに猿にもぎ取られて、未成熟な青い実をカニ目掛けてぶつけちゃうからね。猿って悪いやつだ。だから寄ってたかって成敗されてしまうんだよ。自分だけが得をしようとするから痛い目にあうんだ。みんなで仲良く分け合えばよかったのに。

 

落ちる葉

家のまわりには桜の木があって今の季節は葉っぱが青々と茂り、いい感じに日陰を作ってくれる。緑のカーテンならぬ緑の屋根。自然に囲まれているとホントに涼しい。八月になった今の時期だって午前中はひんやりしている。まるで避暑地。クーラーなんて一度もつけたことがない。隣の家は夜中でも窓を閉めっぱなしでクーラーつけてるようだけど。そんな桜の葉も一部はすでに枯葉となって落ちている。落ちるには少し早くないかい?もう少し僕を夏の暑さから守ってくれよ。

 

落ち葉

 

実のない栗

青い栗が庭にゴロン。栗かぁ、さすがに君たちの出番は秋だと思うよ。今はまだ夏だから出番を間違えているよ。

 

栗

 

イガグリの中にはもちろん実などない。トゲトゲしい彼は反抗期なのか自らその道を外れた。結果、中身もないままにその人生を終えた。「あの頃に戻りたい」といくら願っても、二度と戻ることはできない。助けれくれる人などもはやいない。蜂や臼たちと一緒にカニの敵討ちをする道だってあったはずなのに。サルを成敗して永遠のヒーローとして後の世まで語り継がれる道だってあったのに。ま、囲炉裏の中でパーンと弾けるよりはマシか。あれって自爆テロだもんな。