ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

現実世界の僕のレベルと物語の相関関係

本

久しぶりに典型的なミステリーを読んだのだけれど、どうにも満足できなかった。典型的なミステリーっていうのはね、豪邸に親族が集まって殺人事件が起こって、その原因が遺産争いっていうベタな動機のミステリー。アマゾンの評判も悪くなくて、推理小説としてもよくできているんだけど、なんだか薄い気がする。

 

「よくできたトリックで人が殺されたね。それで?」

 

ベタな設定は大好きだ。山奥の誰も足を踏み入れないような場所に洋館があって、そこで起きる事件なんて最高だ。雪山の閉ざされた山荘で起こる事件もいい。はずだった。トリックがよくできていて、意外な人間が犯人であれば満足できるはずだった。でもね、「だからどうした?」って思っちゃったんだよね。遺産争いの原因は単なる欲。金が欲しいという誰しもが持っている動機。僕はその欲が今極端なまでにない。だから共感できないのだ。

 

いつの間にかゲームにも興味を示さなくなった。ゲームだけは大人になっても続ける自信がある。はずだった。ドラクエなんて最高に面白かった。でも、敵を倒してレベルを上げて、仲間増やしてラスボスを成敗して…。「だからなに?」って思うようになっちゃったんだよね。

 

「勇者のレベルは上がったけど僕のレベルは全然上がってないじゃん」

 

その時間が楽しければそれだけで満足だったのに、それだけじゃ物足りなくなった自分がいた。自分のレベルを上げないと。「100%物語」だけの世界に興味を示せなくなった。ミステリー小説もそう。現実世界の僕となにかしらリンクできる気持ちがないと満足できない。そういう意味では、ブログを書くことはとても満足。なんたって僕のことを書いているのだから。僕が感じたこと、経験したことがこのブログの100%だから。

 

最近、ハードボイルドが好きだ。

 

ハードボイルドは、感傷や恐怖などの感情に流されない、冷酷非情、精神的肉体的に強靭、妥協しないなどの人間の性格を表す言葉である。

出典;ウィキペディア

  

以前は最も苦手な分野の一つだった。人間の裏を描く。その闇の裏側にあるものは何か。なぜ闇が誕生したのか。その理由を知るととても悲しくなる。人間味があるのだ。綺麗事だけじゃない世界。それらを自分とは関係ない世界だと言い張っても仕方がない。それを無視し、それがさも汚いものであると目を背ければ、自分もまた別の闇に包まれる。共存共栄しろとは言わない。だけども、それがないものとして生きていくのは違うような気がするのだ。「まあ、そんな世界もあるよな」と認識した上で僕は別の世界で暮らせればと思うのだ。