ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

美容師と職人の繋がり

 

ハサミとハサミとクシ

美容室で髪を切ってもらうときは、たいてい雑誌を読んでいる。僕はBRUTUSがお気に入り。雑誌を読む機会なんて、こんなときくらいしかないから。待ち時間に。髪を切ってもらっている間に。だけども、今日は雑誌を渡されることもなく、待ち時間もほとんどなく、結果、雑誌を手にする機会を得なかった。

 

髪を切ってもらっている間、鏡の向こうの僕と目が合うのはきまずかったので終始目を閉じていた。目を閉じると、ハサミの音に敏感になる。リズミカルに聞こえてくるハサミの音。シャキシャキとなる高音が意外と心地よい。

 

最初はざっくりと切っていく。それを終えると、ハサミを持ち替えて微調整に入る。ハサミの音が小刻みになる。シャキシャキシャキ。髪をすく音も心地よい。シャーーーという音。切れるハサミでなければ、ああはいかないだろう。

 

一度だけ、ハサミ砥ぎをされている場面に遭遇したことがある。待ち用ソファで職人さんが人目の気にせず、一心不乱にハサミを研いでいたのだ。少し研いでは、それを確認する。それを繰り返す。プロである美容師はプロである砥ぎ職人にハサミを砥いでもらうんだ。考えれば、当たり前の話だ。だけども考えたこともなかった。美容師と砥ぎ職人の繋がり。

 

僕は髪を切ってもらっている間中、ずっと目を閉じていたのだが、そうしていると自然と顔に力が入ってしまう。ずいぶんとしかめっ面になっていることだろう。「なにを難しい顔をしてるんだ?」なんて思われているかもしれない。顔に力が入っていることに気がつき、ふと力を抜く。顔の筋肉が緩まり楽になる。しかし五分も経たないうちに、また顔に力が入る。気をつけたってダメなんだ。どうしても力が入る。これって僕だけ?自然体でいることって、なんて難しいんだ。

 

そのあとに試させてもらったのが、頭皮マッサージ用のリファカラット。電動でヘッドスパをするように頭皮をもみあげていく。結構気持ちいい。このリファはまだサンプル品らしく、販売はされていないみたい。たとえ販売されたとしても、その仰々しい見た目のそれを僕は手に入れようとは思わない。