ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

築地ワンダーランドの感想

築地築地ワンダーランド

 「築地ワンダーランド」という映画を観た。豊洲への移転がなにかと問題になっている東京都中央卸売市場築地市場。日本の食の中心といってもいいのだろう。この歴史ある光景を移転前におさめておきたかったということか。ドローンを使ったであろう映像が臨場感溢れます。

 

映画全編を通して思ったのは、市場の皆さんが実に楽しそうだということ。もちろん日常的には揉め事もあるだろうし、喧嘩もするのだと思う。それが陰湿で悪意がある行動であれば、どこかそれがにじみ出てくる。そういうのがいっさいない。活気に溢れ、笑顔に溢れ、使命感に溢れている。だいたいが活気のない市場なんて考えられない。市場イコール活気。サラリーマンの世界とは全然違う。僕みたいに毎日ぼーっとしていても給料がもらえるのがサラリーマンの世界。ぼーっとしてたら誰にも相手をしてもらえないのが築地市場。僕は生ぬるい世界にいるんだなぁ。

 

春夏秋冬を通して築地市場は紹介される。脂の乗った魚は冬が旬。夏場に脂っこい魚なんて食べたくもない。自然界はよくできている。

 

魚を毎日見ているプロ達。どの魚が美味しいとかではなく、どの店がどんな質の魚を好むかを見極めて取引をするんだって。寿司に向く魚。天ぷらに向く魚。煮付けに向く魚。同じ魚でもそういうタイプによって違うらしいのだ。美味しいという感覚は個人によって違う。僕はそこまでの味の違いがわかるかなぁ。魚の違いはわからないにしてもシステム構築に関しては僕はそれなに経験しているから、クライアントが一言発すれば、その答えはすぐに見えてくることはよくある。あぁ、また同じ要望かと。それは僕だからわかることであって、市場のおやじさん達にはわからないこと。長くやっていれば僕だってその道のプロになれるのさ。

 

市場の世界はとてもアナログな世界。顔を合わし会話をすることで交渉が決まり、鉛筆で紙になにやら書くことで競りが行われる。電卓を叩く。パソコンなんてものはそこにはない。僕は職業柄すぐに「もっとICTを使って効率的に仕事をすればいいのに」なんて思う。余計なお世話なのだろう。それをするとこの世界は崩れてしまいそう。

 

映画の最後に出てくるのは食育。魚を食べる機会が減ったのを危惧しているらしい。学校給食にいい魚を安く提供し、美味しい魚を子どもに食べさせる。食べ方をきちんと教える。食べないと美味しいかどうかもわかならい。本当に美味しいものの味を知らなければ判断のしようがない。食育というのは大切だね。

 

「元気な人はね、きちんとしたものを食べてますよ」

 

「それを口に入れて体内に取り込むんですからね。そんな儀式みたいなことを毎日しているんだから、半端なことはできない」

 

これらの言葉がとても印象に残った。今日食べたものが明日の自分の細胞に変わって、僕自身が作られていく。だったら、きちんとしたものを食べるのはあたりまえ。食の大切さを再認識させられた映画でした。