ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

暇つぶしの毎日に

ヒマ

僕がいる会社の退職率は急上昇中。特に若手の退職率がすごい。僕も辞めたいけど、そんな勇気はないし、文句を言いながらも、なんとか毎日をやり過ごしているので、潰れない限りはこの会社に留まるのだと思う。

 

早期退職制度が充実すれば50代を迎える頃には辞めてもいいかなぁなんて思ったこともあったが、毎日が日曜日はつらいと思う。24時間を全て自分のものにしたところで、そこまでの時間をかけてやりたいことなんてない。

 

僕が新入社員として一番最初に配属された部署でお世話になった方に先日出会った。聞けば64歳になったということだが、とてもそんな年齢には見えない。スタイルがよく背筋がピンとしている。僕に話しかけてくれるときにはいつも笑顔だ。

 

「今の仕事に定年はないらしいからいつまでも働こうと思ってるんだ。うちにいたってすることはないしね」

 

「いつまで仕事をされるんですか?」という質問に彼はそう答えた。仕事をして金を稼ぎたいとかそんなことではないのだと思う。残りの人生、どうやってヒマを潰そうか。そんな気持ちなんじゃないかと思う。忙しいときには「旅行にも行きたい」「食べ歩きをしたい」「あれもこれもしたい」なんて色々考えるが、いざその時間ができると持て余す。よくある話だ。

 

先日も身近な若手ふたりが会社を辞めた。今が充実している僕は以前のように辞めゆくものに嫉妬することはなかった。ひとりは東京から転勤してきて半年も経っていない彼。この田舎の地が合わなかったのだろうか。このタイミングでやめてしまうということは、そのあたりに理由があるのだろうと勝手に思っている。

 

もうひとりはこの春入社してきたばかりの彼。すごく大人しい子だった。昔の僕みたい。なんだか自信なさげ。元気がないようにも見えるし、大きな声でしゃべることなんてないから彼がどんな声の持ち主なのか僕は未だに知らない。きっと、この会社がつまらなかったのだろう。この会社を辞めて、ステップアップしてやる!なんて気持ちの持ち主では決してない。なんとなく辞める。

 

なんとなく辞めるなら、なんとなく毎日この会社で働いてみたっていい。彼の未来は明るいのかなぁ。昔の僕によく似た彼を見ると、おせっかいながらも心配になる。入社したときは学校の延長線上みたいなこの会社にうんざりしていた。楽しくはなかった。だが数年も経てば自分で考えて仕事ができるようになった。そうしたら少し楽しくなった。

 

石の上にも三年。ガマンしてみることも大切だ。