ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

即決しないほうがいい買い物ができると思った

コート

この冬を迎えるに辺り、僕にしては珍しく三着も服を買った。服を買うこと自体が数年ぶりである。冬のアウターとしてはダウンジャケットしか持っておらず、数年前から穂コートが欲しいと思っていた。昨年の冬は唯一持っていたダウンジャケットだけで過ごした。他に選択肢がなかったので仕方がなかったのだが、まあなんとかなった。

 

昨年の冬もコートが欲しいと思いつつ買わなかった。どうしても手に入れたいコートがなかったのだ。コートを探し回ることもしなかったので、実際にはそこまでの熱がなかったのだと思う。でも、今年はコートを手に入れるために店をまわってみようと思った。去年よりも確実に購入熱は高まっている。

 

出会ったのはマネキンが着ていた一着のコート。腰回りがきゅっと細くなっていて形がとてもきれいだった。色も僕が欲しかった色だ。単純にグレーってわけじゃなくて、千鳥柄に近いけど、千鳥柄じゃなくって、どう説明したらいいんだろう。わかんないから、写真を貼っておくね。

 

コート

 

こんな感じ。いいなぁと思いつつも一旦保留にした。いい値段するものをそう簡単に買うわけにはいかない。本当に欲しいものかどうか一旦悩む。明日になって熱がさめていたら買わない。気になるようであれば買いに行く。そうやって二度目に足を運んだときに「あれ?やっぱなんだか違うな?」と感じたこともある。そんなときは妥協せずに買わなかった。

 

今回はといえば、三日経ってもやはりこのコートが欲しかった。だからこのコートと出合った店舗に出向いた。再びコートを眺める僕。挨拶すらしない店員。近寄ってきもしない。今、目合ったよね?僕はこのコートを買いに来たんだよ。買う気満々なんだよ?全く無視されている僕。

 

けっ、誰がこんな店で買うものか。別の店舗で買ってやる。ささやかな抵抗。

 

別の店舗にて

 「いらっしゃいませ」

 

声かけてきてくれたのは、いとうあさこ似のお姉さん。「このコートが欲しいんですけど」と声をかける僕。もうこれを買うことは決定しているのだけど、一応試着してみる。うん、やっぱりいい。

 

「よろしければこちらもご試着されてみませんか?」

 

そういわれ何着かのコートに袖を通した。どれを着たってね、もう僕が買うコートは決まっているんだ。

 

「これ下さい」

 

そういって買ったのが冒頭の写真のコートだ。結局違うコート買っちゃったよね。写真ではわかりにくいけど、黒に近いネイビーで光沢感がある。素材はアンゴラ。ウサギだね。アンゴラの毛足は少し長めになっている。だからブラシで毛並みを揃えてやるのがいいらしい。ブラシが面倒なら手でもOK。OKどころか手のあぶらが動物の毛にはいいらしいよ。

 

コート

 

メンズでアンゴラを使っているものは珍しいんだって。そういえば僕自身、アンゴラははじめてかも。三倍軽くて三倍暖かいらしい。三倍軽いってのが意味わかんないけど確かに軽いし暖かい。

 

この冬のキーワードは「軽さ」なのだろうか。どこのお店でも軽さアピールをしていた。

 

「ヨーロッパって鎧の文化ですから重いコートが多いんですよね。日本人は海外の方のようにガッチリしていないですから、軽めのものが多いんです」

 

日本だって甲冑着て戦っていた時代があるだろうと思いつつも、黙って店員さんの話を聞いてあげた。最初に気にしていたグレーのコートよりも断然暖かい。ラインもきれいだし、光沢感のあるネイビーも意外といい。値段も一万円くらいしか違わない。

 

実はこのコートは定番商品らしい。店員さんが五年前から使用しているコートはいまだ新品同様らしいのだ。手入れをすれば長く使えるというのも魅力のひとつ。定番の型なら流行り廃りもないだろう。即決しなかったことで、いい買い物ができたと思う。

 

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