ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

文句を言わないっていうルールで

文句

情報を扱うとセキュリティのことを考えなければいけない。最近では社内でもシステムの統合化が進んで全社で同じシステムを使うことが多くなった。部署特有の情報は他部署には見せない。風通しが悪いようだが、僕は必要なことだと思っている。

 

例えば予算。その部署がどのような予算の使い方をしているか。必要であるから予算を確保しているのにそれに対してわけもわからず文句をいう人間がいる。

 

「お前たちがそんなところに予算を使っているから、うちにお金が回ってこないじゃないか」

 

「いやいや、これはね、こういう理由で予算を確保しているんですよ」

 

正当な理由をいちいち説明しないといけない。そんな面倒なことはしたくないから他部署に予算の情報は見せないのだ。

 

予算をシステム管理していれば、そこに部署間の壁を作り、他部署のデータを見せないようにするのが僕たちのチームの仕事。はっきりいって面倒くさい。余計ないことをいう人間さえいなければこんな作業なんてしなくてもいいのに。特に「あの人には見せたいが、この人には見せたくない」と要求が細かくなればなるほど、設定も複雑になるので面倒である。

 

「部署間の壁なんてなくしましょうよ」

 

同じチームのある人がそう言った。同じシステム担当者として気持ちはわかるが、現実的なことを考えれば壁を取り払うのは難しい。

 

「情報はオープンにして他部署の情報については余計なことを言わないっていうルールにすればいいんですよ」

 

そんな無茶な。ネズミと猫とライオンを同じ檻の中に入れて「みんなで仲良くやってください」というルールを作ったところでなんの意味があるんだ。そんなルールが通用しないから別の檻に入れているというのに。

 

なにか言いたい人間ってのは無理やり口を手で塞いでも、その手をはねのけてでも文句をいいたがる。

 

「情報を見せたくない理由ってのはなんですかね?」

 

僕はあえてチームリーダーにそういう質問をした。ところがだ。その僕の質問をなかったかのように無視し、その人は持論を展開する。チームリーダーは申し訳なさそうに僕の顔を見る。困ったもんだよなと。

 

「あなたみたいに自分の意見を押し付けてくるような人がいるから、壁を作っているんですよ」

 

僕はそう反論したかったが、無駄だと思いやめた。ライオンとは会話はできない。