ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

新幹線で乗り過ごした場合はどうなるか?

新幹線

僕は旅行に行く場合は毎回新幹線を利用する。最終日はギリギリまで遊んでいたいので、最終の新幹線をよく利用していた。疲れ切った旅行帰りの新幹線の中。当然寝るよね。終電だから乗り過ごすわけにも行かない。スマホのタイマーを準備する。それを手にしバイブ機能で起こしてもらおうという魂胆だ。最終の新幹線の中。誰もが疲れ切っているのだろう。静かなものだ。僕も自然と熟睡。気がつけば手にしていたスマホはどこへやら。ふと目が覚める。外を見るとそこは僕が降りようとしていた駅。

 

「しまった、すぐに降りなくては」

 

慌てて荷物をまとめ降車口に向かう。その瞬間、新幹線は次の駅へ向け無情にも発車。ワゴン販売のお姉さんと目があう。「やっちまったなぁ」という目をして僕を見るお姉さん。「ですね。見事にやっちまいましたよ」

 

寝過ごしてしまったを悔やんでも仕方がない。さて、どうするか。次の駅にはどうやら止まらないらしい。ふたつの駅を通り過ぎる。新幹線なのでふたつ駅を過ぎると僕のうちからは相当遠くなる。元の席に座っていると乗務員が声をかけてきた。「このお席ですか?」いえいえ、乗り過ごしてしまったんですよ、と伝えると、乗り換えについて調べ始めてくれた。僕も調べたんだけどね、どうも今日は帰れないみたいなんだよね。次に止まる駅で降りて、そこで宿泊するはめになりそうなんだ。乗務員さんならなんとかなるかね?

 

「引き返す電車は今日はないみたいです」

 

この乗務員さんの懸命の調査も虚しく、次の停車駅での宿泊決定。話を聞けば、翌日の始発に乗れば、その分の料金は払わなくてもいいらしい。乗務員さんから証明書をもらう僕。これを翌朝、窓口で見せて手続きをすればいいとのこと。次に降りる駅の近くにあるホテルも丁寧に教えてくれた。明日の朝までホームで過ごすわけにもいくまい。素直にそのホテルに泊まることにする。

 

お世辞にもきれいとはいえないそのホテル。そのおかげかどうかはわからないが、部屋は空いていた。疲れ切っている僕は、とりあえず寝る。明日の朝の始発を逃さないように目覚ましをセットする。

 

翌朝、無事に目が覚めた僕は早朝にチェックアウトをする。が、しかし、フロントには誰もおらず入り口も施錠されたまま。

 

「すみませーん」

 

出して下さい。お願いですから、僕をここから出して下さい。願いは通じ、無事に脱出。いや、チェックアウト。慌てて新幹線口に向かう。窓口の前には僕と同じ紙切れを持った人たちがいる。あなた達も昨夜、乗り過ごしたんですね。昨日の乗務員さんの説明通り追加料金を支払うことなく新幹線ホームへ。あの日、新幹線ホームからみた眩しいほどの朝焼けを僕は忘れない。