ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

必要なのは決断力、現場と上層部の温度差

 

仕事

新年度になって本格的に新しいジョブが動き出した。僕が提案した内容に賛同してもらい予算もついた。主導権は僕にある。予算も僕が自由に使える。かわりに責任もある。失敗をするわけにはいかない。

 

ある程度の勝算があるから提案したジョブだ。失敗はあり得ない。僕は社会人としての要領だけは覚えてしまった。「失敗」と断言しなければ失敗にはならない。ものはいいよう。どうせシステムの細かいことなんて誰にもわからないのだし、どうにでもなる。僕は社会人としての要領だけは覚えてしまった。

 

もちろん誤魔化すつもりはない。失敗するつもりもない。でも、最悪そういう逃げ道もあるという選択肢を用意しておけばプレッシャーにもならないし、責任の重さから押しつぶされることもなくなるはず。潰れてしまうとそれがいちばんの迷惑になる。いい意味での気楽さってのは大切だと思っている。

 

あるチームと一緒に仕事をしていたときのこと。

 

「今のチームは若い人ばかりですから反対する人はいません。好きなようにやってみましょうよ」

 

年齢を重ねると変化を嫌う。新たに覚えることが億劫になるのか。これまで自分がしてきたことを否定された気になるのか。変えたいと思っても上の人間がノーといえば、悲しいことにその意見が通ってしまう。結果、古いやり方の仕事と新しいやり方の仕事が混同して、余計に複雑化してしまうのだ。そんな壁がこのチームにはない。新鮮な風が吹いている。

 

僕はある職場にシステムを導入した。手作業をやめデータのやり取りは全てオンライン化する。それで仕事は効率的になるはずだった。実際、そのシステムを導入した他の部署からは、それなりの評価を得ていた。その職場は物理的に距離が離れているので、普段は僕のいきめは届かない。久しぶりにその職場を訪れ、現場の人たちと話をした。

 

「実は手作業も全て残っているんですよねぇ。システム化した分、作業が増えました」

 

僕は開いた口が塞がらなかった。僕に気を使ってオブラートに包んで話をしてくれたが、ハッキリ言えばシステム化した分がまるまる作業増となっているということだった。どうして、従来の手作業をやめないんだ?それらの伝票はシステムから自動出力できるだろう?

 

「リーダーにやめようって言ってるんですけど、やめようとしないんですよね」

 

その伝票を受け取る側の人間に聞いても、システムから出力した伝票さえあれば、それでじゅうぶんだという。要はキーマンとなるリーダーに決断力がないというだけの話らしい。関係者に「手書きの伝票をやめます」と一言説明するだけで、現場はどんなに楽になるか。自分の仕事じゃないから、そこまで深く考えないのだ。

 

この件についても僕がなんとかしようと思っている。正直、現場の仕事のやり方の問題なので僕が口出しをすることではないのだが、無理やりシステムの話にして改善したいと思っている。頑張ろっと。