ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

映画「ターシャ・テューダー 静かな水の物語」の感想

ターシャの庭

ターシャ・テューダーのことは本屋のガーデニングコーナーでその本をよく見かける。絵本の中に出てきそうなかわいらしい庭。ターシャが50歳半ば頃から作りあげてきた庭なんだそう。美しさだけではなく自給自足の生活もはじめたようだ。それは僕の憧れの生活スタイルのひとつ。

 

ターシャが住んでいる家は息子がひとりで作り上げたんだそう。18世紀の古き良きアメリカを感じることができる作りになっている。ターシャの家のまわりは森。どれくらい人里離れているのだろうか。その場所は四季折々を感じることができるらしい。「季節を感じない場所なんてまっぴらだわ」とはターシャの言葉。冬には雪が降り積もり身動きができないこともある。そんな状況も好きなのだとか。僕だったら「あーあ、閉じ込められた。身動きできないや」と悲観的に思っちゃうね。ターシャはいかなる状況も楽しんでいる。

 

単なる原っぱに見える場所もターシャが作り上げてきたもの。花の種を撒き、そこを自然な形のお花畑にした。種を撒けば花が咲くってものではない。その土地に合わなければ花は咲かない。人間もそうかもね。

 

畑作りにはスコップを使う。それでザクザクと土を掘り起こす。草を抜くのは素手で豪快に。草で手を切ってしまわないのだろうか。軍手くらいはめればいいのにと余計なことを思う。

 

きれいな場面だけを映像にしているが、それだけではないはず。こんな森の中で生活しているのだから大変なことも多いはず。畑を作れば動物がそれを狙うだろう。「シマリスがに球根を食べられないように見張っておかなくちゃ」とかわいらしいことを言っていたが、現実はそんなに甘くはないはず。僕が大嫌いなヘビも出るだろう。鳥なんて飼っていたら狙われるに決まっている。危険を感じるような野生動物も出現するかもしれない。

 

表面上だけ見て、このような生活に憧れると失敗する。ターシャは自分のことはなんでも自分でしてきたようだ。四人の子どもを育て、努力を嫌う旦那の面倒をみ、牛の乳搾りに精を出す。家事、炊事、洗濯、全てをこなし、洋服まで自分で作る。好きだからできることだと思う。楽しめなきゃ長くは続かない。その結果、このような美しい庭ができた。頑張るってことは美しいことのようだ。