ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

たまにしかないから楽しい

鞄

今年に入ってから出張が多い。それまでは年に一、二度程度だった。たまにしかない出張だとそれが仕事だとは理解しながら楽しみだった。まあ、もっとも楽しみにしていたのは仕事が終わってからのことだけどね。

 

仕事のあとには必ず予定を入れた。宿泊先を選ぶのも楽しみだった。いろんなところに泊まってみたいから、毎回宿を変えていた。荷物は前日までにまとめた。三日前からそこに準備するものだから、なんだか部屋が散らかっているようだった。それでも楽しかった。

 

だけども、こう頻繁に出張が入るとどうだろう。これが日常になってしまい、特別なことではなくなってしまった。新幹線のチケット取らなきゃ。飛行機の手配しなきゃ。宿泊先を変えるなんて面倒なこともしなくなった。いつものあの宿でいいや。宿の勝手もわかるし道に迷うこともない。そうすることの安心感のほうが増した。荷物も当日の朝に慌ててまとめることになった。僕は旅に出る際の持ち物リストをスマホにメモしている。それを観ながら淡々と荷物を詰めていくだけ。それは単なるルーチン作業になった。

 

それでも仕事が終わったあとの遊びに予定は入れるようにしていたから、それはそれで楽しみだった。観たい舞台があればチケットを取ったり、行きたいお店があればそれを調べたり。そんな楽しみくらいないとやってられない。

 

僕の会社は出張後にそのまま年休を取ることが許されている。会社の規則にそのことが明記されているのだ。出張先で年休を取ることは問題ありませんと。なんと親切な会社なのだろう。もっとも会社の持ち出しが増えるわけでもなし、個人がどのタイミングで休みをとろうが勝手なのだが。そんなわけで僕は堂々と出張先で仕事を終えたあとの余暇を楽しんでいる。