ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

正常性バイアスについて - 人が逃げ遅れる心理 -

避難

 

正常性バイアスとは自分にとって良くない情報を無視し、都合のいいように考える心のメカニズムのことらしい。

 

例えば地下鉄でおきた火災。車内に相当な煙が充満しているのに特に慌てる様子もなく誰もが平然としている。煙に耐えられなくなった人が顔を覆う。そんな状況でもなお人々は平静。これが正常性バイアス。

 

「なんだか様子がおかしい。けど、みんな平然としているし、まあ、たいしたことないよね」

 

人には心を安定させるようなメカニズムがある。「どうってことないよね」というふうに思い込みたい。結果として「あまり心配するとノイローゼになってしまう。だったら余計な心配などせず、このままなにもなかったことにしてしまおう」と考える。その間に危険はせまってきていて、最悪の事態をまねくといったことになる。

 

先日の僕がそうだったかもしれない。

 

 

 

「体調が悪いような気がするけど、病院に行ったところでどうってこともないし、そのうち治るさ」

 

そうやって一週間を過ごしていたのだが、結果、僕は肺炎にかかっていて四日間通院することになった。人にすすめられて病院に行ったのだが、そのアドバイスがなければ僕はもう一週間様子をみようと思っていた。人のいうことは聞くものだと思った。

 

正常性バイアスとは

  1. 異常を正常の範囲内のことと捉えてしまう錯誤
  2. 心の安定を保つメカニズム
  3. 心への過重負担を防ぐ
  4. 危険な状態に突然気がつく
  5. 逃げ遅れて犠牲になる

 

人は安全策を講じれば講じるほど安心したがる。高さ10メートルの津波を想定した防波堤を建てたのだから安心だと思い込み、危険な場所に住む。安全策に絶対などないのだ。

 

東日本大震災や関東大震災などでは危険に遭遇しても逃げなかった人たちが多くいたらしい。正常性バイアスの罠に陥らないこと。人の心理なのでコントロールするのは難しいかもしれないが、「人にはこういう心理が働くんだ」ということを意識しておくことが大切なのだと思う。